楽天馬のコメント

2008年01月13日

【楽天馬の相馬眼入門】その1.繋ぎの目利き

楽天馬です。

写真などを駆使してはじめるつもりが、なかなか部位ごとの良い写真が無くて、今度牧場で撮ってきたら追加しますね。

さて、相馬眼入門の第1回です。はじめに馬を見たとき、一番気にする繋ぎからです。
私も勉強しながら、思い出しながらですので、文面がおかしいところは、コメントで指摘願います。
いずれ、新しいサイトを作ってまとめるつもりですが、何わともわれ、はじめてみましょうか。
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【楽天馬の相馬眼入門】 その1.繋ぎの目利き

繋ぎは、競走馬を見る上で最も重要な部位のひとつです。
場所は、馬の足先の球節と蹄をつなぐ場所で、走る衝撃を吸収する部位ですね。

繋ぎの動きは、走っている馬をスローで見たり、瞬間写真を見ているとよく分かりますが・・・


1 最初に蹄の下端が最初に接地します。この時はほぼ脚と繋ぎと蹄は直線に並んでいます。


2 次に脚が地面を捉えて、地面から離れるまでの間に、最初の直線から球節を軸にして、くの字に曲がっていきます。


3 脚が地面から離れる直前には、ほぼ直角に近いくらいに大きく折れ曲がります。


4 そこから、蹄の底が地面を蹴って一気に力が後ろに解放されて、甲が返ります。

つまりすごい勢いと力で、接地の衝撃と、力が後方に一気に解放された時の衝撃を、繋ぎが受け止めるため、走るときに使われる体の部位の中でも特に過酷な部位と言えます。


一般的には繋ぎを見るときは、大きく3つと言われます。

1 繋ぎの角度(地面と繋ぎの角度)
2 繋ぎの長さ
3 繋ぎの角度と蹄の爪の角度の整合(破折していないか)
これに、DVDなどで歩様のチェックをできる場合には、弾力性(クッション)なども一つのポイントとなります。

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1 繋ぎの角度


繋ぎの角度は、生まれたばかりの時は、管(すねのところ)と球節、繋ぎ、蹄が一直線で立っているのが普通で、これが成長とともに腱が伸びてきてだんだん寝てきます。

一般的に、寝た角度が45度くらいが適性と言われています。


繋ぎの角度から芝、ダート適性がわかると言われ、通常繋ぎが立ち気味なのがダート馬、よく寝ているのが芝馬と言われます。

これは、芝馬は、接地面(芝面)とのグリップ力(芝面との摩擦で前に出る力)を必要とする寝た角度が適しているのに対して、ダート馬は、砂をかき出してより速く接地し、地面を後ろに強く蹴る力を必要とする立った角度が適しているからです。


ただ、これには程度があって、当然衝撃を吸収するというその役割を考えると、長さや弾力性とも関係しますが、ダートだからと言って、極端に立っているのは私は感心しません。それは、繋ぎが立っている馬の方が、衝撃は直接的で、やはり腱などを痛めやすいのは容易に想像できるからです。


ちなみにこの角度は、前後肢とも同じ判断をして良いと言われています。つまり前脚は寝ているのに、後ろ脚だけが極端に立っていたりするのもやはり良くないと言うことです。


牧場で聞くと、繋ぎはなんぼ寝ていても(柔らかくても)良いと言われ、多少極端に寝ていてもあまり気にしないようです。まあ故障に対する気の使い方が違うということもあるかもしれませんし、トウカイテイオーみたいな種牡馬になった馬にもすごく柔らかくて寝ている馬が結構いますからね。

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2 繋ぎの長さ


繋ぎの長さを見るとき、ちょっと気にしなければならないのは、ひとつは蹄の厚さですね。繋ぎは蹄の上端(蹄冠(ていかん))までの厚さですから、爪の厚い馬は長く見えて、薄い馬は一見短く見えます。

もう一つは、繋ぎはほとんど成長しません。ということは、当歳や1歳のカタログで繋ぎが長めに見えても、それから成長して、長く見えなくなる馬は非常に多いです。

実際に偉大な種牡馬の1歳時の写真を見ると、繋ぎが長めに見える馬が多いですね。

さて、繋ぎの長さの検討は、非常に難しくて、若い内は短めの馬の方が故障が少ないと良く言われます。これは、若い馬は走るフォームが固まっていないため、この部分に余計なねじれの力が加わる可能性が高くなるからだそうです。


特に繋ぎが長めで、DVDなどでフォームを見たときに前後肢の歩様が左右にぶれたり、球節から下が左右に遊んだり、回したりする馬は、そういう点で故障が怖くなります。実際に牧場でも繋ぎの長い馬の方が故障が多いそうです。


しかし、繋ぎに徐々に弾力(強さ)が出てきて、フォームが安定してくると、長い繋ぎは大きなストライドを生む武器になります。

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3 繋ぎの角度と蹄の爪の角度の整合(破折していないか)


爪の前面(あるいは背面)の蹄壁の角度と繋ぎの角度についてですが、これが極端に違っている馬をいわゆる破折といって、あまりよくないと言われています。


走るフォームを考えると、確かに接地した脚が、地面から離れる時、繋ぎの角度に対して爪の角度が急だったり、ゆるかったりすると、ひっかかったり、力が変な方向に抜ける感じがあるのかもしれません。


ただ、通常クラブなどで募集されるときには、破折で走りに極端に影響を受けるような馬は既にオミットされている?と思いますので、それほど気にする必要はないのかもしれません。牧場で聞いても、「その影響はどうなのかはわかりませんね。あまり気にしないですよ」と言っていました。

しかし、やはり極端なのは気になりますよね。

クラブの募集写真では、その辺が草に隠れて見えにくい写真が多いので、牧場に実際行って見てみると、中には、私から見て破折気味の馬が結構います。そういう時は、「だからこの馬は血統の割に安いのか」と妙に納得したりして、やはり出資できないことになりますね。

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4 その他


さて、上記で長さ、角度などの基本的な見方を述べましたが、これは大体どの本にも載っているものです。ここからはちょっと応用を述べてみたいと思います。


ア 走法と繋ぎ

脚の回転で走る馬は、繋ぎは短めの方が脚が早く手元に戻ってくるので、良いでしょうし、ストライドで走る馬は、繋ぎが長めのある方がストライドが大きく伸びるでしょう。

でも、繋ぎが極端に長い馬で胴の収縮が弱い馬、繋ぎが短くてパワーが無く、回転の遅い馬は明らかに走りませんよね。


ですから、繋ぎが長めの馬は、ストライドを活かしたいですから、胴回りの筋肉の張り、背中の筋肉やライン、胴と前後肢の間の付け根の状態などを重点的に見た方が良いと思いますし、一方で、脚の回転で走りたい繋ぎが短めの馬は、前躯の肩の筋肉、トモの張りなどからパワーやバネが強いか、そして手元が軽そうかなどを見た方が良いのではないでしょうか。


最初からダート馬という馬は、脚が速く接地し、さらに脚の”抜け”が良い方が適しているのは間違いないですので、繋ぎは比較的短めの方がリスクが少なそうですし、多少立っていてもあまり気にしなくて良いでしょう。


イ 大型馬と繋ぎの長さ

大型馬で繋ぎの長い馬、ゆるい馬は走らないと言われています。これは繋ぎの役割が馬体の走る衝撃を吸収するという機能から言っても、容易に理解できますね。衝撃が大きい方が繋ぎのクッションは聞きますが、逆にその衝撃を吸収してからの反発が遅れれば遅れるほど速く走れませんからね。

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<楽天馬の好み>

私は、馬体の割に手元がいかにも軽そうで、繋ぎの角度は地面に対して比較的ゆるく、立っていてもせいぜい45度くらい、球節から繋ぎの境目がしっかりしていて、いかにもストライドで走りそうな馬、さらに繋ぎの長さは、馬体のサイズやバランスから走る感じを想像して、適当ならOKというかなりいい加減な感じで見ています。

これは、ダート馬でも同じで、やはりクロフネのようにストライドで走る馬の方が好きですね。かき込み(回転)で走る馬は、能力的に底が割れるのが早そうな感じがするんです。(走るフォームについては、前後肢の稼働域などのチェックが別途必要だと思います。)


ちなみに種牡馬の写真で、繋ぎが太くてごっつい馬はほとんど見たことがありません。馬体の割に小さく見えて、これで走って大丈夫かなと不安になるような華奢な繋ぎの馬の方がむしろ多いですね。


さらに言えばそういう馬でも、1歳時には繋ぎは意外と長めに見えている馬が多いですね。ということは、馬体全体の成長を考慮するのを、やはり忘れないようにしないといけないということですね。(私はいつも忘れますが・・・)

今回は、この辺で・・・。
(これは時間がかかりますね。じっくりやりますから、また見に来てください。)

posted by 楽天馬 at 18:59| Comment(3) | TrackBack(0) | 【相馬眼入門】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
楽天馬さん、相馬眼入門開始ありがとうございます。
つなぎのダート、芝の適正は知っていたもののそれ以上は理解しておりませんでした。
勉強になります。
続編も期待してます!今年の募集時はこの知識を生かしてより楽しい愛馬選びをしたいと思います。

先日、追加出資の隠し玉でヴードゥー06をご紹介していただきました。
私も気になっており、残口状況などを確認していました。
このまま順調ならと考えています。

今後ともよろしくお願いします。
Posted by はるぱぱ at 2008年01月13日 20:39
楽天馬さんどうもです。
今回のお話とまったく関係ないのですがしばらくこちらのサイトで頑張るとの事でしたのでこちらにコメントさしてもらいました。リーガルスキームが新馬勝ちしてくれて競馬場で見てて大変興奮してしまいました。
思えば2次募集の前に追加するかどうか迷ってたんですが確か楽天馬さんからもいい評価がされていて僕も購入するきっかけになったんでお礼もこめてコメントさしてもらいました。ちなみに今回の話で言うなら本馬は繋ぎはやや太めで多少短いものの角度や球節はいいものがあり脚は丈夫そうと判断しました。それとやはりパンフではできれば芝生の上ではなくて爪までしっかり見える写真がほしいですね。後体の前後写真も。DVDや見学して確認すればいいんでしょうがそうしてもらうと僕みたいなズボラな人間には助かるんですけども。
関係ない話を長々すんませんでした。
Posted by はまる at 2008年01月13日 21:17
こんにちは、サイモンです。繋ぎのお話大変勉強になりました。奥の深さを感じると共に、やはり馬を選ぶ上で重要なファクターになるのですね。私は数字的な尺度ですが、特に牡馬の場合には体高が160cm以上、管囲20cm以上という基準を設けています。種牡馬の測尺を見ると殆んどの馬がこの数値をクリアしているようです。今までは加えて歩様をチェックするくらい(前脚の出はスムースで柔らかさはあるか、後肢の踏み込みはしっかりしているか)でした。今回勉強させて頂いた繋ぎに関する項目を加えて良い馬を選びたいと思います。今年も宜しくお願いします。
Posted by サイモン at 2008年01月16日 18:52
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